線形代数入門解答例
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91付録C ジョルダン標準形C.1 ジョルダンの標準形問1. 2次行列に対するケーリーハミルトンの定理をたしかめよ.[解答例] 練習問題Bの1の解答例を見よ.問2. 行列A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝01−12⎞⎟⎟⎟⎟⎠が対角化できないことを示し,行列Pを適当にとりP−1APがジョルダンの標準形となるようにせよ.[解答例] A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝01−12⎞⎟⎟⎟⎟⎠,∣∣∣A−λI∣∣∣=∣∣∣∣∣∣−λ1−12−λ∣∣∣∣∣∣=(λ−1)2. よってAの固有値は1. ⎛⎜⎜⎜⎜⎝01−12⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝u1u2⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝u1u2⎞⎟⎟⎟⎟⎠⇔⎛⎜⎜⎜⎜⎝u2−u1−u1+u2⎞⎟⎟⎟⎟⎠=0. ∴u1=u2. よって固有ベクトルはu=⎛⎜⎜⎜⎜⎝11⎞⎟⎟⎟⎟⎠のスカラー倍だけであるので対角化できない. ジョルダンの標準形を求めるため (A−I)w=u となるwを求める.

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