線形代数入門解答例
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4.3.行列式が0のとき55A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝abcd⎞⎟⎟⎟⎟⎠とする. ∣∣∣A∣∣∣0⇔ad−bc0.単射:∣∣∣A∣∣∣0とする.y=Ax=Ax′⇔A(x−x′)=0⇒x−x′=0⇔x=x′. これはfが単射であることを示す.逆に,fが単射でなければAx=Ax′なるxx′が存在する.よってA(x−x′)=0,x−x′0.定理2より∣∣∣A∣∣∣=0がわかる.全射:∣∣∣A∣∣∣0とする.任意のy∈R2をとると,∣∣∣A∣∣∣0よりA−1が存在するのでx=A−1yなるx∈R2が存在し,y=Axとなる.これはfが全射であることを示す.逆に,fが全射でなければ,y=Axなるx∈R2が存在しないy∈R2がある.∣∣∣A∣∣∣0ならA−1が存在し,先のようにyに対し,A−1y∈R2となりx=A−1yとおけばy=Ayとなる.よって∣∣∣A∣∣∣=0.問題1. A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝1236⎞⎟⎟⎟⎟⎠とする.基本ベクトルe1,e2を2辺とする単位正方形をUとする.AによるUの像A(U):={Au|u∈U}をそれぞれ図示し,その面積を求めよ.[解答例]⎛⎜⎜⎜⎜⎝1236⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝00⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝00⎞⎟⎟⎟⎟⎠, ⎛⎜⎜⎜⎜⎝1236⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝10⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝13⎞⎟⎟⎟⎟⎠.⎛⎜⎜⎜⎜⎝1236⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝11⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝39⎞⎟⎟⎟⎟⎠, ⎛⎜⎜⎜⎜⎝1236⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝01⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝26⎞⎟⎟⎟⎟⎠.∣∣∣∣∣∣1236∣∣∣∣∣∣=6−6=0. 面積は0.

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