82第5章固有値と固有ベクトル固有方程式の解が実数かどうかも問題によっては重要で,一般には固有ベクトルも複素ベクトルになりうる.しかし平面に結果を図示できないだけで計算はおなじである.問1. B=⎛⎜⎜⎜⎜⎝5−√3−√37⎞⎟⎟⎟⎟⎠の固有値と固有ベクトルを求め,Bを対角化せよ.例5. 実対称行列B=⎛⎜⎜⎜⎜⎝abbc⎞⎟⎟⎟⎟⎠(a,b,c∈R)はかならずある回転行列R(θ)で対角化でき,固有値は実数である.したがって,3x2−2xy+3y2=1の例と同様に,2次曲線(xy)⎛⎜⎜⎜⎜⎝abbc⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝xy⎞⎟⎟⎟⎟⎠=kは回転によりかならず標準形λX2+µY2=kに変換される.xyYXOπ6Y=√22XY=−√22Xk>0k<0図5.5. x2+6√3xy−5y2=k.例6. 2次曲線x2+6√3xy−5y2=kを調べる(図5.5).(xy)⎛⎜⎜⎜⎜⎝13√33√3−5⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝xy⎞⎟⎟⎟⎟⎠=k (B=⎛⎜⎜⎜⎜⎝13√33√3−5⎞⎟⎟⎟⎟⎠とおく)とかける.|B−λ|=λ2+4λ−32=(λ−4)(λ+8)より固有値は4,−8.Allrightsreserved,OkadomeLab.
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