線形代数入門
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66第4章行列式✲✻−13Otue2ye1e1+tux✲✻1612Oyυ213υ11υ1+υ2f(U)xf(υ)=Aυ図4.4. detA=0のとき.A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝11/31/21/6⎞⎟⎟⎟⎟⎠=(υ1υ2),υ1=(11/2)T,υ2=(1/31/6)T,の場合を例示する.この図は,本文中でのυがe1であるときを示す.以上の考察をふまえて,行列式が0となる必要十分条件をあたえる重要な定理を述べよう.この定理は以降の議論でしばしば使われる.定理4.3. 2次行列A=(υ1υ2)の行列式が0となるのは,ベクトルu0でAu=0を満たすものがあるときかつそのときにかぎる.証明. 上の議論で,行列式が0ならばu0でAu=0を満たすものがあるとはわかっている.逆は,u=⎛⎜⎜⎜⎜⎝kl⎞⎟⎟⎟⎟⎠としていいかえれば,「すくなくとも一方は0でない数k,lがあって,Au=(υ1υ2)u=kυ1+lυ2=0である」という仮定のもとで,A=(υ1υ2)の行列式が0となることを示すことである.この仮定のもとでは,l0またはk0であり,l0ならA=(υ1−klυ1)とかけて,この行列式は0となる.k0のときも同様である.証明終わり.問1. 2次行列Aについてつぎの同値を示せ.|A|0⇐⇒A倍写像(f(x)=Ax)が単射⇐⇒A倍写像が全射.Allrightsreserved,OkadomeLab.

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