第4章行列式65(1)A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝2003⎞⎟⎟⎟⎟⎠, B=⎛⎜⎜⎜⎜⎝2112⎞⎟⎟⎟⎟⎠. (2)A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝2212⎞⎟⎟⎟⎟⎠, B=⎛⎜⎜⎜⎜⎝3452⎞⎟⎟⎟⎟⎠.問3. 以下の行列について,∣∣∣A−1∣∣∣=∣∣∣A∣∣∣−1が成り立つことを逆行列と行列式を計算することにより示せ.(1)A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝2111⎞⎟⎟⎟⎟⎠. (2)A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝3122⎞⎟⎟⎟⎟⎠.4.3行列式が0のとき行列式が0のとき逆行列はない.行列式が0でないとき,行列Aの逆行列は,連立方程式Aυ=wの解υをあたえる.すなわちυ=A−1wである.解υが各wについて1つに定まるためには,ことなる点υ,υ′が,ことなる点w,w′にうつる必要がある.おなじwにうつると,wはυからきたともυ′からきたともいえて,解υが1つにきまらないからである.したがって行列式=面積比が0だと,平面がつぶれて逆行列が存在しなくなる.すなわち,(1)まず行列A=OのときAは平面全体を原点にうつす.そのため逆写像がつくれない.(2)A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝abcd⎞⎟⎟⎟⎟⎠Oで行列式が0のときは,ad=bcより,たとえばa0のとき,b=kaとするとd=kcで,A=⎛⎜⎜⎜⎜⎝akackc⎞⎟⎟⎟⎟⎠となる.するとu=⎛⎜⎜⎜⎜⎝k−1⎞⎟⎟⎟⎟⎠0はすべてのkに対してAu=0と1点にうつされる.そのため,点υをとおる直線υ+tu(tは実数)はAにより,A(υ+tu)=Aυ+tAu=Aυと1点Aυにつぶれる.そのため逆写像はつくれない.また,υが平面全体を動いても,Aυの全体は方向ベクトルが⎛⎜⎜⎜⎜⎝ac⎞⎟⎟⎟⎟⎠の原点をとおる直線にしかならない(図4.4).なぜならu=⎛⎜⎜⎜⎜⎝uxuy⎞⎟⎟⎟⎟⎠とするとAu=⎛⎜⎜⎜⎜⎝akacka⎞⎟⎟⎟⎟⎠⎛⎜⎜⎜⎜⎝uxuy⎞⎟⎟⎟⎟⎠=⎛⎜⎜⎜⎜⎝aux+kauycux+kcuy⎞⎟⎟⎟⎟⎠=(ux+kuy)⎛⎜⎜⎜⎜⎝ac⎞⎟⎟⎟⎟⎠となるからである.この直線の上の点wに対してのみAυ=wの解υがυ+tuのtの分だけ無数にある.Allrightsreserved,OkadomeLab.
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