地誌学

授業目的
本授業においては,等高線を含めたさまざまな情報が盛り込まれた地図である「地形図」を題材に,最終的に学生諸君が地域の総合的な把握ができるようになることを目的とします.具体的には,新旧2枚の地形図の比較から地域の変化を読み取り,さらになぜそうした変化が生じたのかについても考えます(地図に苦手意識を持つ学生も少なくないと思います.そこで関学の所在する兵庫県の地図を中心に授業を進めることで,学生諸君に少しでも興味を持ってもらえればと思います.もちろん,それ以外にも興味深い全国各地の事例を紹介するつもりです).
到達目標
・地形図から地域の基本的な地域性を読み取ることができるようになる.
・土地利用の歴史的な変化を理解できるようになる.
・日本という場所の多様性の理解を育む.
授業計画
第1回地誌学とは何か(授業の進め方,成績評価の説明などのオリエンテーションを済ませた上で,「地誌学」とはどのような学問なのかについて説明したいと思います)
第2回地図の約束事(地図の種類や地図記号について概説しておきたいと思います)
第3回神戸の成り立ち(1)(地形図自体に慣れるために,関学とも関係の深い,あるいは三田とも近い「神戸」の地形図を検討することにします)
第4回神戸の成り立ち(2)(第2回の内容を続け,同時に,地形図そのものの発展や地図記号,あるいは扇状地や三角州など地形的な要素についても触れたいと思います)
第5回神戸市近郊のニュータウン(1)(神戸市には舞子や西神などたくさんのニュータウンがあります.このニュータウンの開発について,地形図から読み取ってゆきたいと思います)
第6回神戸市近郊のニュータウン(2)(なじみの深い関学周辺のニュータウンについて,新旧の地形図から検討し,その地域性を読み取ってみたいと思います)
第7回大坂・大阪(1)(ニュータウンは比較的新しい開発ですが,それ以前には人々はどのような場所に,どのような形で住んでいたのでしょうか.ここでは,大阪中心部を事例にします)
第8回大坂・大阪(2)(続けて,大阪中心部の地形図を事例にします)
第9回阪神間の都市開発(1)(どのような地域性が阪神間を大阪の郊外としたのか,そして開発により地域性がどのように変化したのかを検討します)
第10回阪神間の都市開発(2)(どのような地域性が阪神間地域を大阪の郊外としたのか,そして開発により地域性がどのように変化したのかを検討します)
第11回兵庫県の棚田(人間は長い時間をかけて農地を開発してきました。第11回以降は,農業開発とその後の土地利用の変化について地形図から読み取りたいと思います.兵庫県には山間部に棚田が多く存在しましたが,どのような地域をどのように農地として開発し,さらには荒廃していったのかについて地形図から考えたいと思います)
第12回印南野(神戸市の西端も一部含まれる印南野台地における水田開発をテーマに,人間のコメ作りへの執念を地形図から読み取ります)
第13回新潟・金沢平野(農地が足りなくなると大河川の流域の開発が始まりました.ここでは,北陸(新潟平野や金沢平野など)という過酷な地域の近代の開発について考えます)
第14回原発立地(最後はエネルギー開発を地形図から検討します.原子力発電所周辺の地形図からエネルギー開発による地域の変化を検討します)